手作りごはんで栄養バランスのことを心配する方は多いです。
でもね、栄養バランスなんて崩れてても生物はすぐにどうこうなりません。
それよりも生体にとって大切なのは水。
今日はそんな水のお話し。
食べ物よりも水が大切
私たち人間もそうですが、動物すべてにとって食べ物よりも水の方が大切ですよね?
個体差もあるし、猫ではどうか分かりませんが、食べなくても2~3週間は生きていられるそうです。
人間では1カ月不食の人とかもいるくらい。
しかし、水は飲まないと3~4日で死んでしまいます。
人間と同じく
猫の体も60~70%は水分が占めています。
(子猫においては80%も!)
この事実だけを見ても水分がいかに大切か分かります。
人間だったら意識して水を飲めばいいけど、猫はそうはいきません。
いやいや、猫と人間は違いますから!
猫は水の少ない砂漠地域出身のため、水をがぶがぶ飲む習性がありません。
のどの渇きも感じにくいそう。
基本的に獲物に含まれる水分(血液など)を利用。
足りない分を水を飲んで補う程度。
水は命の源
ところがどうでしょう!
ドライフードは水分が含まれていない上に、体内の水分を奪うんですよ!
ドライフードに水かけたらどんどん吸っちゃうでしょ!
ただでさえ水を飲まないのに、体内の水分まで奪われたら軽度の脱水になるでしょうね。
そんな状態で健康は保てません!
代謝が低下し、老廃物が外に出せないから!
各臓器に栄養を回し、老廃物を回収して体外に排泄する、この一連の流れには水分が欠かせません。
体中を巡っている血液って約90%が水分ですよ。
その血液が酸素や栄養素を各臓器に運び、老廃物を回収してくれる。
脱水状態で血液がドロドロだったら、それもうまくいかない。
適切に栄養素がこなければ、各臓器の働きも落ちる。
老廃物がちゃんと回収されなければ、体内にゴミが残るわけですから、何かしらの病気になってもおかしくない。
特に
腎臓は臓器の中で最も血液の流れる量が多い。
ということは、
腎臓が適切に働くには十分な血流量が必要!
慢性的な脱水状態でそれが可能でしょうか?
そして、
脱水状態は腎臓に負担をかける。
とにかく水分摂取が少ないことは猫自身、とくに猫の腎臓に大きな負担をかけるのです。
ただでさえ、猫は腎不全になりやすいのに。

栄養バランスが一番ではない
栄養バランスのことを言うのは、手作りごはんが増えたら困るペットフード業界の人かペットフードによる利権を得ている獣医師ではないでしょうか。
獣医さんだって、猫の栄養学なんて大学でそこまで詳しくやっていないだろうから、手作りごはんのことを聞かれても困るでしょうしね。
私は、犬猫の生食のパイオニアである本村伸子獣医師の元で1年くらい?勉強しました。
手作り食で有名な須崎恭彦先生の講座も受けています。
しかし、私は栄養計算なんて一度もしたことがない。
実家にいる間に常に5~9匹の多頭飼いをして、8年間ほど手作りでやってきましたが、特に問題はありませんでした。
18歳や20歳まで生きた子もいます。
栄養素は消化吸収されないと意味がない
あと、これも大切なんだけど、
栄養素は消化吸収されないと意味がない!
消化吸収されなかったら、
ただの素通り。
頑張って栄養計算してバランスとっても、胃腸の状態が悪ければ、額面通りに消化吸収なんてされませんよ!
消化吸収されなければ、
ただ、出るだけ。
たとえ、高価なサプリをあげたとしても、消化吸収されなければ、ただ出て終わり。
さいごに
水の大切さ、分かっていただけましたか?
ドライフードで、猫に水を飲んでもらおうと試行錯誤するのではなく、水を食べてもらう工夫をすること。
そのためには手作りごはんが一番。
私が手作りごはんを強く勧めるのは、この水分摂取と腎不全予防の観点からの理由が大きいです。